自称・ミュージシャンの本棚

シンガーソングライターむーすくりーむの読書メモ集。

悪魔を出し抜け!/ナポレオン・ヒル 田中孝顕訳

幸福を見つける唯一の方法は、他者が幸福を見つける手助けをすること。
 
どんな逆境にもそこにはそれに見合うだけの成功の種が含まれている。
 
自分の頭で考えるのが面倒で人生に何を望めばいいかもわからず、ただぼんやり過ごすだけの流される人間。
 
子供たちを無目的に学校へ通わせることで流される習慣を作る。
 
学校では自分の頭を鍛え、それを使って考えることの代わりに、他人の考えを借りてきてそれを使うことを教えられる。子供考える力を潰す教育。
 
食べ過ぎたり悪いものを食べることで考える力が破壊される。
 
神は流される人間のように軟弱で役に立たないものに惹きつけられることはない。
 
<流される人間の特徴>
・人生に目標がない
 
・自信がないのですぐそれとわかる
 
・考えたり努力したり必要のあることで、やり遂げたことは今まで一つもない。
 
・収入は全て使い果たし、クレジットで買い物できるなら、さらに使う。
 
・創造力がまるでない。
 
・少しでも肉体的な苦痛を感じると大声で喚き散らす。
 
・無理強いされない限り、どんなことにも熱意を持てず、自分から積極的にやろうとはしない。そして可能な限り最も無難な方法を取ることで自分の軟弱さをはっきりと示す。
 
・すぐに機嫌が悪くなり、自分の感情をコントロールすることができない。
 
・人間的な魅力がない。
 
・何にでも意見は述べるが正しい知識は一つもない。
 
・器用貧乏。
 
・協調性がない。
 
・失敗から学ぶことがない。
 
・いつも心は狭く独善的で、自分と意見の合わない人間はすぐ攻撃する。
 
・他人からの親切は常に期待していながら、そのお返しをすることはない。
 
・大声で政府を批判するが、その改善策を明確に述べることは決してない。
 
・何にでも手を出すが全うしたことは一度もない。
 
・決断することをできるだけ避ける。
 
・他の人なら良い生活をしようと努力するところを、いかに考えないで済ますかに苦心する。
 
・無知を認めず嘘をつく。
 
・上司の前では機嫌を取りつつ影では悪口をいう。
 
<自分の頭で考える人間の特徴>
・常に明確な目標を持ってそれを実現しようと、詳細で明確な計画に基づき行動している。人生の大きなゴールに向かって常に努力し、それ以外にもたくさん持っている比較的小さなゴールも合わせて、すべてが中心となる一つの計画にまとまっていく。
 
・声の調子、足取りの軽さ、目の輝き、そして決断の早さなどから、すぐにそれが、自分の欲するものを知っており、どんなに長い時間がかかろうとも、どんな犠牲を払おうとも、必ずそれを自分のものにするという固い決心をした人物
 
・質問にははっきりと答え、決してへたな言い訳や口実を言ったりしない。
 
・他人には援助を惜しまず、逆に他人から援助を受けることはほとんど、あるいはまったくない。
 
・ゲームや争いにおいては、常に最前線に身を置く
 
・答えがわからないときは、素直にそのことを認める。
 
・記憶力がいい。よって、自分の欠点を誤魔化したりしない。
 
・自分がミスを犯したときは、たとえ原因が他者にあったとしても、その人を責めたりは
しない。
 
・自分から進んで与えることができる。
 
・町で一番のビジネスマンで、一等地に屋敷をかまえ、高級車を運転し、どんな場所でも存在感をはなつ。
 
・接する相手には必ず何らかの刺激を与える
 
・自分の意思を持っていて、どんなときにも自分の頭で考える。
 
失敗が知恵となるのは、その失敗によって人が努力することをやめたり、流されるようになったりしなかった時だけ。失敗を結果が出せない言い訳に使うのではなく、成功への足がかりとして使う。
 
<流されない人間になるために>
一 どんなときも自分の頭で考えること。人間が完全にコントロールできるのは自分の頭で考えるという脳力以外にはない。この事実は非常に重要である。
 
二 自分が人生に望むものを明確にすること。そして、それを実現するための計画をたて、必要とあれば、永遠の敗北以外はどんな犠牲も喜んで払うこと。
 
三 一時的な敗北をしたときは、その内容や原因にかかわらず分析をし、それに見合うはずの成功の種をそこに見つけること。
 
四 人生で獲得したいと思う物質的な富と同じだけの価値を持つサービスを喜んで他者に与えること。しかも、与える方を先に。
 
五 自分の脳は「無限の知性」から情報を得るための受信機であり、その普遍なる知恵の貯蔵庫と周波数を合わせることで、自分の願望を具体的なものに転換することができるということを理解すること。
 
六 時間ほど大きな財産はなく、時間は思考の力以外で人間が完全に自由にできる唯一のものであり、自分の望むどんな物質にも転換することのできるものであることを理解すること。一秒たりとも無駄にしないよう時間の配分に気をつけること。
 
七 恐怖とは、たいていの場合、人間の意識の使われていない部分を悪魔が占拠するために使うものだということを理解すること。恐怖とは人間の意識が作り出すものであり、望みさえすれば何でも手に入れることができるという信念で意識を満たしていれば、恐怖も追い出すことができる。
 
八 祈るときは、お願いをしてはいけない!自分の欲しいものをはっきりと要求し、代用品などでは決して誤魔化されないと宣言すること。
 
九 人生とは厳しい修行の場であり、その監督者となれるのは人間と人生どちらか一方だけであることを理解すること。その中間はなく、また妥協点もない。人生から自分の望まないものを差し出されても決して受け取ってはいけない。たとえそれがいっときのものだったとしても、自分の意思でそれを拒否する力が人間にはあるし、そうすることによって、本当に自分が望むものを招くことができるのだ。
 
十 頭がある考えで支配されると、それは必ず大自然の法則によって、最短最適のルートを通り、現実の形となって具体的に目の前に現れる。そのことを忘れず、自分の考える内容に常に注意をすること。
 
自分の持てる時間を恐怖に怯えて過ごすのではなく、もっと別のことに用いれば
物質世界で望むものは全て手に入る。大多数の人間にとってこれが困難な理由は批判を恐れるから。
 
運、奇跡=原因と結果があまりにも離れている出来事
 
明確な目標を持って日々生きる。
 
労せずして得たものはどんなものでも恵どころかむしろ禍をもたらす。
 
明確な目標を持ち、それが必ず実現するという信念のもとに祈る人間は、
宇宙の法則を動かして、自分の強い願いを現実のかたちあるものに転化することができる。
 
学校は明確な目標を持つことの大切さや、自分の頭で考えることの大切さを教えずに、事実を覚えさせることばかりに必死になっている。それは学校教育制度が元々裕福な少数の子ども達に対して「高等教育」を授ける目的で開始されたものだから。彼らは考える必要もなく元から裕福。
 
・いまのやり方を逆にして、子供たちに自らの学習を指導する権利を与え、教師が生徒に抽象的な知識を授けるだけの従来の方法はやめる。教師に生徒の役目を、生徒に教師の役目をもたせる。
 
・可能な限り何事も生徒が自発的な行為により学んでいくという明確な体制を作る。また、授業の内容は、日常生活の問題とつながりのある具体的な作業を必要とするものにする。
 
・あらゆる成功はアイデアをつかむところから始まる。生徒には、自分の頭に浮かんだアイデアが自分の人生で望むものを手に入れるのに実際に役立つものかどうか判断する方法を教える。
 
・生徒には、時間の配分の仕方と使い方を教える。そして何よりも、時間が人間の持つ財産の中で最も重要で最も安価なものであることを教える。
 
・生徒には、人間の持つ最も基本的な衝動を教える。そして、人生の必需品も贅沢品も、すべてその衝動を利用することで手に入れる方法を教える。
 
・生徒には、何をどう食べるべきかを教える。そして、正しい食生活と心身の健康の関連性についても教える。
 
・生徒には、性衝動の本質とその働きを教える。そして何よりも、性衝動は自分を成功という頂点に上らせる原動力に転換できることを教える。
 
・生徒には、あらゆることについて明確であるように教える。その最初が、人生の明確な目標を持つことなのだ!
 
・生徒には、習慣の原則が持つ長所と短所を、その本質と可能性の両面から教える。説明の際には、子供も大人も経験する日常生活の具体的な場面を可能な限りたくさん例に挙げること。
 
・生徒には、一時的な敗北と本物の失敗の違いを教える。そして、あらゆる失敗に含まれる、それに見合うだけの成功の種を見つける方法も教える。
 
・生徒には、自分の考えは何でも恐れずに表現することを教える。また、他人の考えに対しては、受け入れることも拒絶することも自由であり、常に自分の判断で物事を決める権利が自分にはあるということを教える。
 
・生徒には、決定はすばやく行うよう教える。そして、必要のある場合だけ、ゆっくりしぶしぶ変更し、明確な理由もなく変更することは決してしないことを教える。
 
・生徒には、人間の脳が大自然の偉大なる知恵の宝庫からエネルギーを受け取る受信機であることを教える。そのエネルギーは明確な思考にしか反応せず、脳の機能は思考にあるのではなく、思考を惹起する刺激を解析することにあることを教える。
 
・生徒には、精神の調和を保つことの重要性を教える。そして、精神の調和は自制心によってしか保てないことも教える。
 
・生徒には、自制心の本質と重要性を教える。
 
・生徒には、「収穫逓増の法則」(*訳注:資本を投入すればするほど利益が雪だるま式に増える現象を指す経済用語。ただし、この用語は一九九〇年代以降用いられるようになったものなので、当時逆の意味を表すのに一般的に使われていた「収穫逓減の法則」をヒル博士がもじったのではないかと考えられる)というものがあることを教える。そして、この法則は実際に運用することができるし、そうすべきであることを教える。つまり、常に求められるよりも多く、またはより上質のサービスを提供することを習慣とすることを教える。
 
・生徒には、「ゴールデン・ルール」の本質を教える。そして何よりも、この原則の働きにより、他人に対し、あるいは他人のために行ったことは、すべて自分に還ってくることを教える。
 
・生徒には、自分の持つ意見はすべて、明らかに理にかなっていると思われる事実あるいは思想により支えられていなければならないことを教える。
 
・生徒には、たばこ、酒、麻薬、過度の性行為が意思の力を破壊し、「流される」という習慣をつくるものであることを教える。ただし、これらの行為を禁止してはいけない。その説明だけに留める。
 
・生徒には、親であろうと宗教指導者であろうと、他人が言っていたことを、単にその人がそう言っていたからという理由だけで信じてしまうことの危険性を教える。
 
・生徒には、第六感を使うことを奨励する。そして、第六感を使って未知のソースからもたらされたさまざまなアイデアを慎重に吟味するべきことも教える。
 
・生徒には、明確な目標を明確な計画のもとに粘り強く継続的に追い求めることが、人間にとって最も効果の高い祈りであることを教える。
 
・生徒には、この世で自分が占める空間は、自分が世の中に提供するサービスの質と量によって決まるということを教える。
 
・生徒には、すべての問題には適切な解決策があり、その解決策はたいていその問題を作り出した環境の中に見つかることを教える。
 
・生徒には、あらゆる限界は、自分が自分の意識の中で作ったか、あるいは他人が作るのを許したか、そのどちらかでしかないことを教える。
 
・生徒には、自分が思っていることや信じていることはすべて実現できる!ということを教える。
 
・生徒には、頭脳を発達させる基本的手段として校舎や教科書は必要かもしれないが、本当の意味で学校と呼べるのは、経験から学ぶという特権を行使することのできる人生という名の大学であることを教える。
 
・生徒には、常に自分自身に対して正直であることを教える。すべての人間を満足させることはできないため、自分自身を満足させられればそれでいいということを教える。
 
 
<第10章 自制心について>
腸がキレイな人間の脳と体はいつも健全で正常に機能している。
食べ過ぎや偏った食事は胃腸に負担をかけ気力、思考力を奪う。
 
性欲を建設的な活動に転換する。人間の持つ最大の活力。無駄に性欲を発散することは創造力を無駄に浪費するだけでなく何も生み出さない。大自然が人間の体を健康に保つのに使うエネルギーも失ってしまう。
 
<性エネルギーの効用>
・身体機能を維持するのに必要なエネルギーを神経系に供給する。
 
・想像力を刺激し、有益なアイデアを生む。
 
・心身の動きが素早く、かつ明確になる。
 
・人生の目標に対し、根気と粘り強さが生まれる。
 
・あらゆる恐怖に対する解毒剤となる。
 
・落胆に対する免疫ができる。
 
・怠惰と先延ばしに対処できるようになる。
 
・どんな反対や敗北にも負けない強い体と精神力が与えられる。
 
・どんな状況でも自分を守れるだけの闘う力が持てるようになる。
 
<第11章 失敗から学ぶ>
逆境に陥ると人は虚栄心とうぬぼれから解放される。また他人の協力なしには何事も成功しないということに気づき、利己的でいられなくなる。
 
逆境から得られる一番大きなメリットは思考習慣を変えることが出来ること。
 
どんな逆境にも必ずそこにはそれに見合うだけの成功の種が含まれている。
 
いかに上手く失敗するか。
 
<第12章 無限の知性とつながる>
人の思考習慣は周りの環境によって作られる。付き合う相手は慎重に選ぶこと。
 
マスターマインドグループを作る。(慎重に選ばれた者ばかりで、それぞれが必要に合わせて自分の持つ知識や経験、教養、計画、アイデアなどを持ち寄り、共通の目標に向かってその実現を目指すグループ。)
 
ネガティブな思考習慣を生み出す環境は何が何でも断ち切る。
 
大自然は「何もしない」とか「何もない」という状態が嫌い。
よって人間が自分の脳を使って前向きで想像的なことを考えようとしないと、
その「何もない」空間を埋めるために人間の代わりにその脳を使い否定的なことを考えさせる。脳に何もしないということは許されない。ヒプノティックリズムの法則。
 
時間とは、人間の経験を知識を知恵にまで熟成させるのに必要な香辛料のようなもの。
ただし知恵は「流される」ことのない人間にしかもたらされない。
 
前向きな思考を持ち、自分から努力を重ねることができる人。「流される」人間は馬齢を重ねるのみ。
 
知恵は逆境と失敗によってもたらされる。大自然は準備のできた人間に対してこの二つの共通言語を使い知恵を分け与える。
 
自分の周りを成功した人で固める。類は友を呼ぶ。友人の選択に慎重になる。
 
明確な人生観も目的も計画もない人間は流されるまま助けが来るのを待っているだけ。
 
願いは心に強く念じることで現実のものとなる。そのために必要なのは、明確な目標と、それを支える明確な計画。そしてヒプノティックリズムと時間という大自然の法則を味方につけること。
 
<七つの原則>
一 目標を明確にすること
 
二 自制心を持つこと
 
三 逆境から学ぶこと
 
四 環境から受ける影響をコントロールすること(交友関係)
 
五 時間(否定的な思考習慣ではなく、肯定的な思考習慣を確立し、知恵をつけること、人間が誰もが平等に持つ最も貴重な資産。)
 
六 調和(明確な目標を持って行動することにより自らの精神的、霊的、物理的環境を支配すること)
 
七 警戒(実行する前に計画を見直すこと)