自称・ミュージシャンの本棚

シンガーソングライターむーすくりーむの読書メモ集。

第一印象の科学 ―なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?/アレクサンダー・トドロフ (著), 作田 由衣子 (監修), 中里 京子 (翻訳)

童顔の大人は体が弱く無邪気で、従順、誠実、親切、そして心が暖かいと知覚される。
 
例え年齢が同じでもその人が似ているように見える顔年齢の典型に基づいてその人の印象が形成される。
 
人は0.1秒で顔に対する印象を知覚する。
 
乳児は生後7ヶ月でポジティブな顔とネガティブな顔を見分ける。
 
政治に無知な人は見かけで候補者を選びがち。システム2が楽をしている。
 
見た目は融資などの経済判断にも影響を与える。ビジネスの場でも有利。
 
童顔の人は大人びた顔の人より誠実だと知覚されるが、より不注意だとも見なされる。
 
情報が不足している場合や複雑な場合、人は顔で決めがち。
 
感情の表現で最も大切なのは眉毛。
ただし恐怖の場合は目の方が読み取りやすい。
 
眉を隠すと顔を判別しにくい。
 
顔のコントラストを強めると女性的になる。化粧が良い例。
 
乳児は高空間周波数情報が見えず、近くてもぼやけた不鮮明な固まりに見えている。
 
目と眉、生え際、額の最上部が顔認識において最も重要な要素。
 
幸せな顔は信頼できる顔、怒っている顔は信頼できない顔。人は信頼性の印象を形成するとき、中立的な顔にそなわるポジティブまたはネガティブな感情表現への類似性に頼る。より女性的な顔の方が信頼される。従属的とも見なされる。
 
人は顔から特定の状況に適した特定の印象を形成する。
 
有能さ=魅力、男性度、自信など
 
人は顔を三つの基本的な側面、魅力、信頼性、支配性の面で評価する。そして年齢、男性度女性度、表情はそれらの印象の最も重要な判断材料。
 
人は他者や自分に関する知識を身体的に似ている人に対して一般化する。
 
人は馴染み深い顔、自分の顔に似ている人、生き物に好意をもつ。またいい人は自分に似ているように思う。
 
顔の信頼性や支配性を増加させる画像の要素を強めるだけで支配性、信頼性をあげることができる。信頼性=目 支配性=眉
 
人は相手の瞬間的な状態を過剰一般化してしまう。そして本当にそのような人物なのか確かめる機会はほぼない。ex.接客態度の悪かった店員はいつも感じの悪い人物なのか?
 
面接は職業上の成功を推測するには非常に劣った手段。
 
見かけは当てにならない。だがそのような人として扱われ続けることで無意識にそのような人を演じてしまうようになることもあるのでは?
 
人は相手の力、攻撃性、支配性を判断するときにまず体の大きさに反応する。
 
心の習慣は顔に残る。頻繁に浮かべる表情がデフォルトの表情になってしまう。
 
睡眠不足の人は睡眠が足りている時より、健康、魅力、知能で劣っているように見られる。
 
多くの果実や野菜を食べることで魅力的な顔に。カロチノイド。
 
人は生まれつき顔に関心を払う。新生児は顔をそれ以外のものから最もよく区別する要素を検出する視覚バイアスを持って生まれてくる。
 
赤ちゃんは顔を見ることができなければ正常な社会的、認知的発達は妨げられる。
 
ニューロンが顔の知覚をもたらす。
 
ヒツジは顔認知に優れる。
 
何かに名前をつけた瞬間バイアスがかかる。
 
人は馴染みのある顔に対する認識能力がなじみのない顔にも当てはまると誤認している。
 
馴染みのある人についてはその人の画像を見ると直ちに記憶の中の比較的安定した顔のイメージが引き出され、見かけと性格が完璧に呼応する。見かけだけではなく既存の知識から生まれたもの。知らない人に対しても知識はないが、それでもその人のそのときの見かけと性格が同じように呼応すると見なしてしまう。
 
相手に抱く第一印象は、その人を短時間見たり、その人と短時間話したりするよりも相手のオフィス、寝室、ウェブサイト、音楽の好み、オンラインプロフィールを見たときの方が正確なものになる。
 
顔の真の地図は動的で常に変化しており、その解釈は異なる状況で急速に変化する。