自称・ミュージシャンの本棚

シンガーソングライターむーすくりーむの読書メモ集。

原初からの叫び―抑圧された心のための原初理論 /アーサー・ヤノフ (著), 中山 善之 (翻訳)

子供の自然で原初的な要求を否定する数多くのやり取りは子供を深く傷つける。原初的な苦痛。意識によって抑圧ないしは否定された感情。あるがままの自分では愛してもらえない。→自分を守るための代わりの要求を生む、それが神経症。絶え間なく喋り続ける、レストランの最高の席を要求するなど。自己重要感の欠乏。
 
非現実の自己→私たちが周りにきずく殻、演じている人格、防御力が強いほどその人の病は重い。
 
神経症→原初的な苦痛を隠し押さえておくための蓋。苦痛からそっと希望へ向かわせてくれる。
 
苦痛は毎日の生活のなかで自らの解放を直接的に主張したりしない。いつも微笑みを絶やさない形をとったり(私に辛く当たらないで)、肉体的な病気のかたちをとったり(私の世話をして)、社会的な集いで声高に行動したり(私を見て!)する。
 
子供の頃身体的な接触欲を満たしてもらえなかった→強迫的なセックス依存、抱いてもらいたいだけ
 
酔いの幸福感、ドラッグの解放感、オルガスムはペインボディの鎮静剤。大半の人間は感覚の交換に人生を費やす。(ネガティヴな感覚を何らかのポジティヴな感覚に交換したい)
 
小さいときに感じた拒否されたという感情から批判を受け入れることができなくなる。
古い感情が引き起こされ、それに蓋をしようと必死に自己正当化を図る。原初的な苦痛からの逃避。
 
自分の感情を抑圧する人はガンにかかりやすい。それ以外にも様々な病気の一因となる。免疫力の低下。
 
マゾヒズム→原初的な苦痛を現実の具体的な制御できるものへ転換する試み
 
サディズム→原初的な苦痛を感じないですむように、他人に苦痛を課すいまひとつの変形。
 
何年にも渡って抑圧されてきた感情が弱い部位や器官に圧力をかける→ぜんそくてんかん、潰瘍、どもりなどの諸症状。
 
闘争を維持することで虚しさから目をそらす 
常に人に囲まれていたい、各種クラブにはいる必要がある、掘り出し物を漁る
神経症患者=自己重要感の欠如に苦しむ人間
 
虚しさや無価値感、権力のなさといった苦痛をごまかすために、酒煙草、高級品、高級車を欲しがる。
 
愛の探求=ありのままの自分でいることを許してくれる人の探求
早婚、即席の恋は、他人を通じて内面的な欲求不満や絶望を感じるために起こるのでは?
 
精神錯乱は正気によって知覚される苦痛の伴う現実から自分を守るための防衛反応。
 
神経症の人間は過去にひきずられているために、精神と肉体の発達が遅れていることが多い。