自称・ミュージシャンの本棚

シンガーソングライターむーすくりーむの読書メモ集。

ことばの起源 -猿の毛づくろい、人のゴシップ/ロビン・ダンバー (著), 松浦俊輔 (翻訳), 服部清美 (翻訳)

猿はストレスを和らげるため、コミュニティの絆を深めるために毛繕いをする。しかし大きな集団では効率が悪いため人は言葉という毛繕いの代替手段を編み出した。言葉を用いた会話によって人はコミュニティの絆を深める。それにはゴシップネタがもってこい。
 
女性は他人のゴシップを話す傾向が強いのに対し、男性は自分の話をする傾向が強い。これは女性の方がコミュニティの絆を深めたいという欲求が強いことを表す。また現代では社会的絆が希薄化したため、その空白を埋めるものとしてテレビのワイドショーやドラマが人気を博している。
 
人は他人の不幸話などを聞くとドーパミンを生成する習性をもつ。芸能ニュースが人気なのはそのため。
 
ドーパミン等の脳内麻薬は心の痛みを和らげる効果を持つので、心の闇が深い人ほどゴシップネタを好むとも言える。