自称・ミュージシャンの本棚

シンガーソングライターむーすくりーむの読書メモ集。

脳科学は人格を変えられるか?/エレーヌ・フォックス (著), 森内薫 (翻訳)

経験する出来事は個人の性格が強く影響する。
 
快楽は人を引き寄せ、害悪は人を追い払う。
全ての動物の行動原理。
 
プラシーボとノーシーボ。心は健康をも左右する。
 
側座核を刺激することで一時的に憂鬱を晴らせる。ドーパミンオピオイドを分泌。快感回路。ドーパミンが担うのは何かを欲することであって必ずしも快感に関係しない。オピオイドが 好ましい経験をより気持ちよく感じさせる。ドーパミンはその経験を欲して反復させる役割を果たす。
 
前頭前野で自分を律する。
 
抑うつの人は快感の維持ができない。脳の左半分の活動が弱く、右半分の方が活発に動いている。ただし偏ると刺激中毒になる。
 
ポジティブな感情は創造性の向上につながる。思考の幅が広がり枠にとらわれずに考えることができる。成功とは失敗をどれだけ重ねても決して熱意を失わない能力のこと。
 
扁桃体前頭前野でコントロール。必要以上に扁桃体の警報回路が強まり、前頭前野の抑制回路が弱まると人はネガティブになる。人は悪いニュースに反応しやすいのもある意味過剰な防衛回路の働き。警報が頻繁になる。
 
不安を煽って人の行動をコントロールヒナギク広告。
 
扁桃体が司る恐怖回路のおかげで人類は生き延びてきたが、この強力過ぎる回路のせいで楽観的に生きるのが難しくなっている。
 
恐怖は人の視覚を向上させる。恐怖を感じていなくても扁桃体が危険を察知。
 
扁桃体を失うと他者の恐怖まで認識できなくなる。危険も認識できなくなる。 顔で信用度を認識できなくなる。人との距離感をうまくとれなくなる。リスクを回避できなくなる。
 
セロトニン運搬遺伝子の型が短い人は扁桃体が過剰に反応しやすい。
 
セロトニン運搬遺伝子の発言量が低い人はよくも悪くも周りの環境の影響を受けやすい。
 
楽家の脳の複雑な音を聞き分けたり、精密な動きをしたりするのに関わる複数の領域は一般人に比べて遥かに大きい。生まれつきのものではなく練習量に応じて変化する 。脳は学べば学ぶほど変化する。
 
目の見えない人は音を聞くと聴覚野だけではなく視覚野も反応する。つまり音が2倍の力を持っているということ。
 
大人の脳も再配線可能。可塑性あり。新しい脳細胞も作られ続ける。命あるかぎり変化する。
 
脳には何かを優先的に恐れることを素早く学習する下地が元々備わっている。
 
馴染みのない人間にたいして恐怖を抱くのでより批判的になる。内集団バイアス 。人種差別。扁桃体がより活発に働き、恐怖回路が活性化する。親近感を感じると静まる。
 
瞑想は人をポジティブにするだけではなく、免疫力も高める。扁桃体を小さくし、感情のコントロールをする領域のニューロンが増加する。ストレスを跳ね返す強靭な心が育つ。
 
 ポジティブ:ネガティブ=3:1が丁度良い。